ZIGGY CHEN : 対話 其ノ二

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Z : 食べ物が大好きです。
イタリア、フランス、ベトナム、中国、日本。
もちろん、作るのも大好きです。
フランスに行ったら、フランス料理、その土地のものを食べることが楽しみです。
忘れられないのが、イタリアのプラトという村の山の上にあるレストランでの、シーフードマリネです。
エビにオリーブオイルと塩というシンプルなものでしたが、素晴らしく美味しかったです。
日本では、朝ごはんが強く印象に残っています。
ご飯、味噌汁、漬物というミニマルな美意識に感動しました。

K : どれも美味しそうですね。
旅のなかでの料理というのは、記憶に残るものですからね。
音楽はどうですか?
あなたの服はクラッシックのイメージがあるのですが、どのようなものを聴きますか?

Z : クラシック、それと電子音楽です。

K : なにやらターンテーブルを手に入れたとか、聞きましたよ。

Z : 購入して半年経ちましたが、時間がなくて、何もしていません。ふふふ。
クラシックはワーグナーが好きです。
昔から好きで20年ぐらい聴いているのは、竇唯 (dou wei)

K : ドゥウェイ?初めて聞きました。
どんなアーティストなのですか?

Z :  90年代の中国ロックシーンで活躍した人で、現在はヴォーカル活動からインストでの作品表現になっています。

※ 竇唯 (dou wei)
ロックバンド「黒豹」で大ヒットし、中国の歌姫「王菲(フェイ・ウォン)」と結婚。
華やかなイメージから、90年代後半から徐々に音楽性が変化、内省的で前衛的な音楽になる。
(現在、彼の関連するウェブサイトはことごとく見れない状況でした)

K : あとで、聴いてみますね。
最後に、ファンの皆様にメッセージをお願いします。

Z : まずは、感謝します。ありがとうございます。
そして、私は私の服を着ている人を見たいです。
皆さん、写真を送ってください!(#ziggychen)

 

 

〜会話を終えて〜

ジギーは、いつも素敵だ。
シックなモノトーンの服で身を包み、穏やかな笑みで上品な雰囲気を持っている。好奇心できらきらと輝く眼差しで、真剣に話に耳を傾け、丁寧に言葉を重ねていく。
こちらも思わず、背筋をキュッと伸ばしてしまう。まるで、尊敬する先生に出会ったような心地よい緊張感。彼と話したら、誰もが虜になると思う。

そんな彼を評して、研究者のようだ、と私は以前書き記した。しかし、今は少し違った印象をもっている。

“ZIGGY CHEN” は、世界から注文された服を、最初から最後まですべて自分たちで作り上げる。
広々としたオフィスを歩きまわり、その部門のスタッフと真剣に語りあう彼は、一人でもくもく実験するイメージのそれとは違うものだった。その姿は、古典音楽のなかに新しさを吹き込むオーケストラの指揮者のように見えた。
自分の思い描く確固とした世界観を伝えるべく、綿密にそれぞれのパートの演奏者と打ち合わせ、それぞれのピースが全て結びついたとき、それは完成する。ワーグナーの勇ましく壮大な曲のような世界が。そんな風に私の目には映った。

“ZIGGY CHEN” は、流行に凭れかかったファッションではない。記憶とアイデンティティを美しく縫い合わせたひとつの作品だ。上海は、国の政策により、古い歴史の趣ある建物が次々と取り壊されていく光景がある。まるで何事もなかったかのように、近代的にリセットされていく街。
彼の生み出す色彩は、過ぎ去った時代への憧れと郷愁の色なのかもしれない。

真夏の上海の街を歩いて、私はそう感じたことを思い出した。

 

PS,
ジギーの片腕ともいえる、大須賀氏が通訳を超えた意訳をしてくれました。
彼の卓越した察知力と言葉の力、行動。全身から溢れ出る熱量はいつも眩しいくらい。
ジギーの目となり口となり、杖となり、”ZIGGY CHEN” の世界を広く切り拓いている。
ここで改めてお礼を申し上げます。
そして、彼らのさらなる飛躍に期待をしています。

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Text : Kenichi Nakamura
Interpreter : Hiroki Osuka

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ZIGGY CHEN 17SS

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